人生の目的はお金だ!というのは淋しいけれど、やっぱり幅を日利かせているのが、お金。
金が仇の世の中で、いかに迷わず惑わされずに生きていったらいいのか。
経済ジャーナリストの杉村富生さんが、山あり谷ありの人生模様が展開される兜町で、連綿と受け継がれる格言から体得した人生模様をつづるエッセイです。
Vol.55 ネズミ年の相場は徹底した逆張りが肝心
2008年5月5日更新
風薫る5月といいますが、確かに過ごしやすい季節になりました。桜前線はいつもの年よりも早く北海道に上陸したようで、このGWの桜見物の観光客をあてにしていた東北、北海道の観光地はすこしガッカリだったようです。
ところで、2008年は子年です。ネズミの名前は「寝盗み」からつけられたといわれています。ネズミは人間が活動する昼間は物陰に隠れていますが、人間が寝静まる夜にごそごそと動き回り、食べ物を盗みます。寝ている時に盗むから、これがネズミです。
私は以前から、ネズミ年の相場は徹底した逆張り作戦が有効だと主張しています。逆張りというのは、押し目買いのことで、これがまさしく「寝盗み(ネズミ)」戦術です。
人が注目しないで株価が下がっている銘柄を押し目買いする、これこそ逆張りです。
ポイントは、ひたすら安い場面を買う、これだけです。もちろん、ファンダメンタルズやテクニカルの分析は大切です。株価が安いからといって、下がっている途中の株を買うのはいけません。相場の格言は「下げの途中は買うな」と教えています。
投資家の多くが戦闘意欲を失っています。その中で、SWFなどが意欲的に勝っているようです。株式市場では「少数意見に耳を傾けよう」といわれ、また、一見逆説的ですが、「底値圏では好材料を探せ!なかったら買え」という教えもあります。悲観的で皆が様子見をしているときこそ、長期的な視点に立って勇気を持って仕込むことが必要なのです。
底値圏にありなかなか上昇できない銘柄としては、双日や丸紅などの総合商社があります。また、ランドビジネス、鉱研工業、三井海洋開発、三井造船、石油資源開発といった企業も狙い目でしょう。知名度はいま一つとはいえ、日本を代表する企業ですが、軒並み株価が低迷しています。業績をみると悪くはないのに、上昇できないでいます。
飛行機の後輪のようなもので、前輪はあがったけれど後輪はまだ地上についたままといった状態でしょうか。
しかし、後輪が地面を離れてこそ飛行機は大空高く舞い上がることができるのです。
その時のイメージを抱きながら、いまはじっと夜、人が寝静まるのを待ってちょろちょろと動き回りましょう。
台所ではお母さんが冷蔵庫にしまい忘れたチーズや、お父さんの晩酌の残りのお酒や肉じゃがなどがテーブルにだしっぱなしになっているかもしれません。
それを食べてじっとしていると、エネルギーが満ちてきて次の出番には華々しく活躍もできます。
それまでは、寝盗みでいきましょう。
人の行く裏に道あり、花の山!です。
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杉村富生 著書紹介
杉村富生 プロフィール

杉村富生(すぎむらとみお)
経済評論家・日本FP協会正会員
1949年・熊本県生まれ
明治大学卒業
証券専門紙勤務後、1991年独立。
ユニークな市場分析と語り口で、投資家に人気で講演などで活躍中。
日本証券業協会の投資啓蒙セミナーのキャンペーン講師として、幅広い年代層に投資のリスクと必要性を説いている。
■主な著書
「株の仕組み」(日本実業出版)
「規制緩和」(実業の日本社)
「株価は2極化する」(ダイヤモンド社)
「経済ニュースを読みとく本」(実務教育出版)など多数
■主な出演番組
「ファイナンシャルBOX](ラジオ日経)
「株スタ」(ラジオ日経)他
■主な掲載誌
「暮らしと利殖」
「東京スポーツ」
「オール投資」
「経営者界報」他
■その他活動内容
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