人生の目的はお金だ!というのは淋しいけれど、やっぱり幅を日利かせているのが、お金。
金が仇の世の中で、いかに迷わず惑わされずに生きていったらいいのか。
経済ジャーナリストの杉村富生さんが、山あり谷ありの人生模様が展開される兜町で、連綿と受け継がれる格言から体得した人生模様をつづるエッセイです。
Vol.56 2万円で買える超割安株も探せばある
2008年5月12日更新
今年のGWは前半と後半に分かれてしまったので、どこにもでかけず家でのんびりしていたという方も多かったようです。
日本のGW期間中も海外は活発に動いていました。4月29日から30日にかけてアメリカのFRB(連邦準備制度)は連邦公開市場委員会(FOMC)を開催し、FFレート(フェデラル・ファンド金利)を0.25%引き下げ2.0%としました。これは昨年9月以来7回目の利下げで、累計の利下げ幅は3.25%となります。本当に迅速、かつドラスティックな対応をするものだと感心します。
ところで年明けからの株式市場の乱高下で、かなりの痛手を負った方も多かったようです。
「安値ゾーンではボロボロの弱気になるくせに、高値ゾーンではメチャクチャ強気になる」という人に特に痛手が大きかったようです。こういう方は基本的に正直であり、心が優しいのでしょう。しかし、これでは相場に勝てません。
日経平均株価は3月17日の1万1787円の安値のあと、銀行、不動産株が猛反騰劇を演じています。みずほFGは3月18日の36万円が、5月7日には56万7000円と実に57.5%と暴騰しました。30万円台でいくらでも買えたのですが、その時は誰も買いませんでした。
不動産のランドビジネスにいたっては、3月26日に2万9300円だったものが、5月7日には6万3800円と117,7%の暴騰です。でも、もう追いかけるのは危険です。
「遅れたものは悪魔のエジキ」なのです。
5月7日に株価が戻り高値をつけたため、市場ムードは一変、強気の声が大勢を占めつつあります。しかし、金融危機は完全に克服されたわけではありません。というより、まだ波乱の火種はくすぶっていると考えたほうがいいでしょう。
FRBがこれほどの利下げを断行したのは、それだけ事態が深刻だという証拠です。IMF(国際通貨基金)はサブプライム関連の損失を9450億ドル(約97~98兆円)試算していますが、主要金融機関100社の累積損失額は3320億ドル(約32兆円)に過ぎません。残りの60兆~70兆円の損失がまだどこかに隠れているはずです。
このところ国際マネーは「裁定」(アービトラージ)を基本としています。つまり割高なものを売って、割安なものを買う戦略です。
日経平均株価が1万4500円まで上昇したとすると、予想PER(株価収益率)は16.9倍となります。ちなみに、NYダウは12.1倍、ユーロが9.4倍、イギリスFTが10.4倍などとなっており、日本株の割高が際立っています。
ここはじっくりかまえること。探せば割り安な株式はたくさんあります。たとえば「三井情報」という会社は、1株取引なので2万円もあれば購入できます。三井物産系の情報処理会社で、三井物産が発行株式数の56.9%を保有しています。2009年3月期は18.1%経常増益の予想です。連結1株利益は2703円となり、年800円の配当を継続します。配当利回りは4%です。こんな優良な株式が2万円で買えるのです。探してみれば、もっとあります。
今は超割安株を狙って、ゆっくり動きましょう。
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杉村富生 著書紹介
杉村富生 プロフィール

杉村富生(すぎむらとみお)
経済評論家・日本FP協会正会員
1949年・熊本県生まれ
明治大学卒業
証券専門紙勤務後、1991年独立。
ユニークな市場分析と語り口で、投資家に人気で講演などで活躍中。
日本証券業協会の投資啓蒙セミナーのキャンペーン講師として、幅広い年代層に投資のリスクと必要性を説いている。
■主な著書
「株の仕組み」(日本実業出版)
「規制緩和」(実業の日本社)
「株価は2極化する」(ダイヤモンド社)
「経済ニュースを読みとく本」(実務教育出版)など多数
■主な出演番組
「ファイナンシャルBOX](ラジオ日経)
「株スタ」(ラジオ日経)他
■主な掲載誌
「暮らしと利殖」
「東京スポーツ」
「オール投資」
「経営者界報」他
■その他活動内容
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