人生の目的はお金だ!というのは淋しいけれど、やっぱり幅を日利かせているのが、お金。
金が仇の世の中で、いかに迷わず惑わされずに生きていったらいいのか。
経済ジャーナリストの杉村富生さんが、山あり谷ありの人生模様が展開される兜町で、連綿と受け継がれる格言から体得した人生模様をつづるエッセイです。
Vol.61 仕手戦で儲けた人はその5倍損をする!
2008年6月16日更新
6月10日、ようやく決着をみたオリンピックの水着問題。選手が着たい水着を着ることができるということで、契約していた日本のメーカー3社とも話がついたとか。おそらく欧米のメーカーなら違約金の請求か損害賠償を求めるのでしょうが、日本のメーカーは度量が広いというべきか。まあ、オリンピックになると異様に盛り上がる国民意識を考えると、記録ラッシュのスピード社の水着を認めないため非難されるリスクを避けたということでしょうか。
このスピード社の水着騒ぎで、ゴールドウイン社の株価が連日ストップ高になっています。ゴールドウイン社はスピード社の水着の輸入代理店というだけなのに、この高騰ぶりがどうでしょうか。アツギもスピード社製の靴下を販売しているということで株価が上がっています。こんな大勢に影響が材料でも株価が大きく上昇するということは、手詰まり感の現れかもしれません。
市場をみると、ゴールドウィン社に関しては空売りが急増しています。6月11日にはなんと、1000株で4万5000円という逆日歩1株45円がつきました。それだけ売りが多いということです。業績を見るととても買う材料はなく、売りたい気持ちもわかります。しかし、安易な空売りは命取りになりかねません。
といっても、安易に買いに参戦するのも考えものです。仕手戦で儲けた人がその5倍損をする!というセオリーがあるのですから。
年初はボロボロの株価にすっかり弱気になり「もう株は止めた」と嘆いていたのに、株価が上昇すると一転して強気になる人がいます。
「株なんて気合いだよ!腕と度胸だぜ!」
と叫ぶ出す人がいます。しかし、大きく売り込まれた局面で必要なのは、「資力、気力、胆力」です。理不尽でかつ暴力的に売り込まれたら、根情を据えて買うに限ります。
一方、株価が上昇し高値圏に突入した場合は、「知性、理性、感性」を働かせ、早めに利食いをしてキャッシュポジションを高めておくことが大切です。
同じ繊維株といっても、東洋紡は水処理関連の技術により業績も上がっています。
これなら安心して参戦することができます。
日本の株式市場は、外国人、原油、為替、NYダウの動向など外部環境に大きな影響を受けています。特に外国人と為替は相関関係が高いようです。当然ですが、外国人が買えば株価が上昇し、売れば下がります。円高→株安、円安→株高という明確なパターンがみられるのです。
日経平均株価は1万8261円をつけた昨年の7月9日から、今年3月17日には1万1787円まで売られました。下落幅は約6500円です。この時期には、外国人が約4兆円の売り越しをしています。外国人が買えば株価があがり、売れば下がるという状況になっているのです。国内に外国人の売りを吸収する投資主体がいません。このため、しばらくの間は株価が乱高下することは間違いありません。
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杉村富生 著書紹介
杉村富生 プロフィール

杉村富生(すぎむらとみお)
経済評論家・日本FP協会正会員
1949年・熊本県生まれ
明治大学卒業
証券専門紙勤務後、1991年独立。
ユニークな市場分析と語り口で、投資家に人気で講演などで活躍中。
日本証券業協会の投資啓蒙セミナーのキャンペーン講師として、幅広い年代層に投資のリスクと必要性を説いている。
■主な著書
「株の仕組み」(日本実業出版)
「規制緩和」(実業の日本社)
「株価は2極化する」(ダイヤモンド社)
「経済ニュースを読みとく本」(実務教育出版)など多数
■主な出演番組
「ファイナンシャルBOX](ラジオ日経)
「株スタ」(ラジオ日経)他
■主な掲載誌
「暮らしと利殖」
「東京スポーツ」
「オール投資」
「経営者界報」他
■その他活動内容
銘柄情報メールマガジン「
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