人生の目的はお金だ!というのは淋しいけれど、やっぱり幅を日利かせているのが、お金。
金が仇の世の中で、いかに迷わず惑わされずに生きていったらいいのか。
経済ジャーナリストの杉村富生さんが、山あり谷ありの人生模様が展開される兜町で、連綿と受け継がれる格言から体得した人生模様をつづるエッセイです。
Vol.68 天神底で株価は上昇するか?
2008年8月4日更新
1988年以降20年間を振り返ると、日経平均株価は10回が大阪天満宮の天神祭の前後に安値を付けています。50%の確率というのは偶然とはかたづけられないような気がします。
今年の天神祭は、7月24日が宵宮、25日が本宮でした。今年は7月15日に1万2754円の安値を付けましたが、時期を合わせるように日経平均株価も底を打ったようです。「天神底」の場合、日経平均株価は平均6.5%の上昇率となっています。最大値は19.6%の上昇なので、これをいまの安値にあてはめると1万5253円の目標値が設定できます。8から9月に期待したいものです。
それにしても、新興市場の下げ方はひどいものがありました。東証マザース指数は、ライブドアショックの前日にあたる2006年1月16日から82.7%の下げ率、大証ヘラクレス指数は81.3%もの大暴落!短期間にこれだけ下げたのは、私は記憶にありません。それほど異常な下げでした。
近代証券分析の父といわれるベンジャミン・グレアムの言葉を借りるまでもなく、底値買いの千載一遇のチャンスです。
昔から「蛇は足がなくても木に登る」といわれます。どこが底かわからないから、動きだせないと考える方もいるでしょう。そういうときは。最低単位での打診買いが有効です。
すでに先週、大証ヘラクレスのガンホー・オンライン・エンターテイメント、ACCESS、楽天などがストップ高となりました。このほか、プライムワークス、プロデュース、アクロメディアなどは期待できます。新興市場は基本的に一方通行マーケットです。ひとたび底打ちから反騰体制に入ると、もう後戻りはできません。
相場巧者としてしられている、ピーター・リンチ、テンプルトン、ウォーレン・バフェット、本多静六の各氏に共通しているのは巨額の寄付をおこなう慈善家であること、特に前述の3氏は「底値買い」を断行したという共通点があります。彼らの巨万の富の源泉は、底だと思ったときに突っ込み買いによってもたらされました。
株式投資の基本は安いところを買って、高いところで売る、あるいは高いところを売って安いところを買う、これにつきます。しかし、多くの人がこの単純なことができません。なぜか、高いところに飛びつき、安いところを投げているのです。
もちろん、高いところを買って、より高いところを売る、安いところを売って、より安いところを買うという短期順張り作戦もありますが、これは機敏なフットワークが求められる上に、思惑が外れた場合にはロス・カット(早めの見切り)が必要となり、かなり大変です。どのような方針で行くのか、夏休みにじっくり考えるのも大切です。
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杉村富生 著書紹介
杉村富生 プロフィール

杉村富生(すぎむらとみお)
経済評論家・日本FP協会正会員
1949年・熊本県生まれ
明治大学卒業
証券専門紙勤務後、1991年独立。
ユニークな市場分析と語り口で、投資家に人気で講演などで活躍中。
日本証券業協会の投資啓蒙セミナーのキャンペーン講師として、幅広い年代層に投資のリスクと必要性を説いている。
■主な著書
「株の仕組み」(日本実業出版)
「規制緩和」(実業の日本社)
「株価は2極化する」(ダイヤモンド社)
「経済ニュースを読みとく本」(実務教育出版)など多数
■主な出演番組
「ファイナンシャルBOX](ラジオ日経)
「株スタ」(ラジオ日経)他
■主な掲載誌
「暮らしと利殖」
「東京スポーツ」
「オール投資」
「経営者界報」他
■その他活動内容
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