兜町10%倶楽部 - 杉村富生

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兜町10%倶楽部


人生の目的はお金だ!というのは淋しいけれど、やっぱり幅を日利かせているのが、お金。
金が仇の世の中で、いかに迷わず惑わされずに生きていったらいいのか。
経済ジャーナリストの杉村富生さんが、山あり谷ありの人生模様が展開される兜町で、連綿と受け継がれる格言から体得した人生模様をつづるエッセイです。


Vol.88 2008年を振り返ると「厳しい」の一言

2008年12月22日更新
 今年もようやく終わりに近づきつつあります。大人になると時間の過ぎるのが早いと感じますが、今年に限ってはなんと歩みが遅かったことか。なにしろ、金融市場の大混乱で株式市場は下方に向かってジェットコースターなみにアップダウンを繰り返しました。毎日のように厳しい数字、厳しい相場が展開されるために、「ああ、また今日も」という思いが重なるために、歩みが遅いような気分になってしまったわけです。

 まさか日経平均株価が、2003年4月28日の日経平均バブル後安値の7607円を下回るとは予想だにしていませんでした。10月27日には終値安値7162円をつけ、翌日の28日にはザラバ安値6994円と26年ぶりの7000円割れとなりました。異常事態!ショック安に見舞われた格好です。しかし、結論からいえば、7162円で目先の底を打ったのではないかとみています。ただし、これには11月20日の安値7703円を下回らないという条件付きですが。

 今回の金融危機の発端となったサブプライムローンショックは、一気に第2ラウンドへ突入です。しかし、ベン・バーナンキFRB議長はさすがです。ゼロ金利政策を断行しました。彼には「ヘリコプター・ベン」の異名があり、金融危機における最適任者です。
 アメリカのゼロ金利政策の煽りで円高が進み、13年ぶり一時87円台に突入しました。これに対応し、日銀は政策金利を0.2%引き下げる対策をとっています。
 古来、金融危機からデフレの克服の切り札は、戦争特需、財政出動、通貨安政策といわれています。もちろん、財政赤字を恐れず、慎重さを捨てよ!が基本ですが。実質的なゼロ金利政策をとったバーナンキ議長はこれから、国債、証券化商品、CPの買い取りを拡大させる量的金融緩和措置に踏み込むでしょう。

 アメリカのオバマ政権では、60~70兆円の総合経済対策を実施すると表明しています。目玉は、2年で300万人の雇用創出を目指すとしています。主な政策内容としては、①インフラ整備、②公共施設のエネルギー改善、③学校の近代化、④ブロードバンド網の拡充、⑤医療改革、⑥再生エネルギーの普及・促進などです。オバマ政権ではデフレ克服の処方箋として通貨安、財政出動、戦争特需のインフレを徹底的にやることが予想されます。これらが円高圧力となり、日本に影響を与えるのは必至では?どのように切り抜けるかがポイントです。

 とはいうものの、今年も残り10日余り。来年の丑年相場の展開が気になるところです。丑は辛抱強く精進を重ね、繁栄を築くといわれています。牛を意味する「ブル」は、強気相場の象徴です。来年がどんな年になるのか、来週はその辺を書きます。お楽しみ!



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杉村富生 著書紹介



杉村富生 プロフィール

杉村富生(すぎむらとみお)
経済評論家・日本FP協会正会員

1949年・熊本県生まれ
明治大学卒業
証券専門紙勤務後、1991年独立。
ユニークな市場分析と語り口で、投資家に人気で講演などで活躍中。
日本証券業協会の投資啓蒙セミナーのキャンペーン講師として、幅広い年代層に投資のリスクと必要性を説いている。

■主な著書
「株の仕組み」(日本実業出版)
「規制緩和」(実業の日本社)
「株価は2極化する」(ダイヤモンド社)
「経済ニュースを読みとく本」(実務教育出版)など多数

■主な出演番組
「ファイナンシャルBOX](ラジオ日経)
「株スタ」(ラジオ日経)他
■主な掲載誌
「暮らしと利殖」
「東京スポーツ」
「オール投資」
「経営者界報」他

■その他活動内容
銘柄情報メールマガジン「週刊 今株ドットコム」にて2銘柄を配信中!!
 
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