人生の目的はお金だ!というのは淋しいけれど、やっぱり幅を日利かせているのが、お金。
金が仇の世の中で、いかに迷わず惑わされずに生きていったらいいのか。
経済ジャーナリストの杉村富生さんが、山あり谷ありの人生模様が展開される兜町で、連綿と受け継がれる格言から体得した人生模様をつづるエッセイです。
Vol.93 グリーン・ニューディールはビジネスチャンスを創出するか
2009年1月26日更新
1月20日、アメリカの第44代大統領にバラク・オバマ氏が就任、新政権がスタートしました。カリスマ的若き指導者の誕生でアメリカでの人気はウナギ登りです。その人気が日本にまで波及して、インターネットのアンケートでは90%がオバマ支持を表明しているのだそうです。麻生総理の支持率が20%を切って危険水域に入ったというのに、そのギャップに唖然とします。
今回の世界的金融危機に対してオバマ大統領はさっそく動きだしていますが、注目されているのがグリーン・ニューディールです。ニューディールというのはカードゲームで親がカードを配り直すことという意味で、「仕切り直し」をするという意味で使われています。1929年10月暗黒の木曜日といわれるNY株式市場の大暴落に始まる世界恐慌の際、1933年に就任したルーズベルト大統領が経済の刷新を唱えて実施した一連の経済政策が有名です。
オバマ大統領がこの未曽有の金融危機に際して打ち出したのが「グリーン・ニューディール」です。500万人の雇用創出を省エネの促進と代替エネルギーへの投資で実現しようという考え方です。オリジナルはイギリスを中心とする「グリーン・ニューディールグループ」が昨年打ち出した考え方です。それを国連のパン事務総長が支持しました。オバマ氏は、昨年10月のCNNのインタビューの際に、最重要課題5つのうちの一つとして取り上げました。
日本も「日本版グリーン・ニューディール構造」を年明けに発表しました。5年後に環境ビジネスの市場を2006年の70兆円から100兆円以上に拡大し、これに伴い雇用を140万人から220万人に増やすという構想です。具体的な政策としては、省エネ家電や電気自動車の支援、カーシェアリングの推進、省エネ住宅の普及、環境金融の整備などをあげています。
省エネと代替エネルギーに関しての技術は日本が世界をリードしています。この分野では、日本風力開発、エヌピーシー、フェローテック、日本製鋼所などの存在感が際立っています。三洋電機を買収したパナソニックはリチウム電池や太陽電池のノウハウと工場を取得したことになります。環境関連の技術を持つ企業にとっては、グリーン・ニューディールはまさに追い風です。このところいいことがない日本ですが、今回のグリーン・ニューディールがいい意味での浮上のきっかけになればと願わないではありません。
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杉村富生 著書紹介
杉村富生 プロフィール

杉村富生(すぎむらとみお)
経済評論家・日本FP協会正会員
1949年・熊本県生まれ
明治大学卒業
証券専門紙勤務後、1991年独立。
ユニークな市場分析と語り口で、投資家に人気で講演などで活躍中。
日本証券業協会の投資啓蒙セミナーのキャンペーン講師として、幅広い年代層に投資のリスクと必要性を説いている。
■主な著書
「株の仕組み」(日本実業出版)
「規制緩和」(実業の日本社)
「株価は2極化する」(ダイヤモンド社)
「経済ニュースを読みとく本」(実務教育出版)など多数
■主な出演番組
「ファイナンシャルBOX](ラジオ日経)
「株スタ」(ラジオ日経)他
■主な掲載誌
「暮らしと利殖」
「東京スポーツ」
「オール投資」
「経営者界報」他
■その他活動内容
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