人生の目的はお金だ!というのは淋しいけれど、やっぱり幅を日利かせているのが、お金。
金が仇の世の中で、いかに迷わず惑わされずに生きていったらいいのか。
経済ジャーナリストの杉村富生さんが、山あり谷ありの人生模様が展開される兜町で、連綿と受け継がれる格言から体得した人生模様をつづるエッセイです。
Vol.95 変化の予兆がみえてきた?
2009年2月9日更新
2月3日の節分が過ぎ、新しい年が始まりました。光の春といわれ、日差しも少しずつ長くなってきています。それに呼応したわけでもないでしょうが、株式市場にもわずかではありますが、変化の予兆が見えてきたような気がします。
私は昨年6月中旬、アメリカ最大の年金カルパースがコモディティ市場から投資資金を引き揚げていることに対して警戒感を抱くとともに、警告を発しました。結果的に原油をはじめ、資源・エネルギー価格が7月初旬を高値にして、その後急落しました。これが変化の予兆です。
現在を見ると、鉄鉱石のスポット価格がジリ高になってきたり、上海総合株価指数が75日移動平均線を上回る、バルチック海運指数底打ちして反騰態勢に入るなど、わずかながら変化の予兆が見えてきています。
今回のポイントは中国です。今回のサブプライム・ショックの発端は、2007年3月の上海株式市場の暴落だったことも考え合わせると、中国が今回も鍵を握っていると考えて間違いないだろうと思います。
中国は先に発表した4兆元(約52兆円)の景気対策に続いて、追加の景気刺激策を検討しているといわれます。また、政府が原油、非鉄金属の戦略備蓄を開始したという情報もあります。仮に金融危機が克服され、世界景気が回復すれば、資源・エネルギー需要は間違いなく増加することは明らかですので、それに対する準備とすれば納得がいきます。
完全に動き始める前、兆しの段階で買っておこうと思う人がいてもおかしくありません。私もこれは正しい考えだと思います。バルチック海運指数のボトムアウトは、荷動きの活発さを物語っています。もちろん、バルチック海運指数は2008年5月20日の1万1793ポイントを高値に、12月5日には663ポイントにまで急落しました。戻したとはいえ、1500ポイント前後にすぎないのですが・・・。わずかとはいえ、中国の立ち直りは金融危機の克服、世界経済の回復に目処が付きつつあることを示唆しています。
日本を見ると足元の景気指標、企業業績などの数値はボロボロで、底なし沼にはまりこんだようにみえます。しかし、転機というのは往々にして、このような局面に訪れるものです。もとより、全治5~10年の傷です。一気によくなることはないでしょうが、徐々に明るさがまし、株価はそれを先取りする形で動きだすのではないかと思います。もう少しの辛抱です。なにしろ、夜明け前が一番暗いというのは、大自然の真理です。しかし、朝の来ない夜はない、というのもまた真理なのです。
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杉村富生 著書紹介
杉村富生 プロフィール

杉村富生(すぎむらとみお)
経済評論家・日本FP協会正会員
1949年・熊本県生まれ
明治大学卒業
証券専門紙勤務後、1991年独立。
ユニークな市場分析と語り口で、投資家に人気で講演などで活躍中。
日本証券業協会の投資啓蒙セミナーのキャンペーン講師として、幅広い年代層に投資のリスクと必要性を説いている。
■主な著書
「株の仕組み」(日本実業出版)
「規制緩和」(実業の日本社)
「株価は2極化する」(ダイヤモンド社)
「経済ニュースを読みとく本」(実務教育出版)など多数
■主な出演番組
「ファイナンシャルBOX](ラジオ日経)
「株スタ」(ラジオ日経)他
■主な掲載誌
「暮らしと利殖」
「東京スポーツ」
「オール投資」
「経営者界報」他
■その他活動内容
銘柄情報メールマガジン「
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