人生の目的はお金だ!というのは淋しいけれど、やっぱり幅を日利かせているのが、お金。
金が仇の世の中で、いかに迷わず惑わされずに生きていったらいいのか。
経済ジャーナリストの杉村富生さんが、山あり谷ありの人生模様が展開される兜町で、連綿と受け継がれる格言から体得した人生模様をつづるエッセイです。
Vol.104 3年9割のジンクス生きる新興市場
2009年4月14日更新
昔から石の上にも3年といわれますが、どんなに辛くても3年辛抱すれば必ず・・・という教えです。株式市場では恐慌的な暴落場面での底打ちのタイミングについて「3年(調整期間)、9割(下落率)の目安」があります。
暗黒の木曜日に始まった大恐慌は、1929年9月3日のNYダウの381ドルを高値に暴落し、3年後の1932年7月8日には41ドルの安値をつけました。下落率は89.2%でした。まさにジンクス通りの「3年、9割」だったのです。その後、民主党のルーズベルト大統領のドラスティック、かつ的確な政策対応を評価して株価は急騰、1937年3月4日には194ドルの高値を付けています。実に、安値と比較して4.7倍の暴騰です。
振り返って日本ですが、代表的な新興市場である東証マザース指数、大証ヘラクレス指数ともに2006年1月16日が高値となっています。これはライブドア・ショックの前日に当たります。安値は一番底が昨年2008年10月、2番底は今年2009年3月です。高値~安値の下落率は、東証マザース指数が90.9%(2800ポイント→255ポイント)、大証ヘラクレス指数が90.1%(4234ポイント→420ポイント)に達しています。
そうです!「3年、9割」なのです。しかし、新興市場の銘柄には多くの企業に継続疑義の注記があります。東証マザースの場合、196社のうち32社、JASDAQ、大証ヘラクレスには1093社上場していますが、このこうち76社については継続疑義の注記があります。これらのうち102社(94.4%)が時価総額50億円未満です。つまり、時価総額50億未満の銘柄は買ってはいけないということです。
このところ主軸企業の在庫調整が急速に進展しています。GW明けには通常生産体制に戻る企業が続出しそうな気配です。半導体や液晶のように市況がすでに底入れしたセクターも現れています。また、需給面でもファンドの閉鎖や解約に伴う玉の処分による外国人の投げ売りは峠を超えています。チャートを見ても、昨年10月~11月に安値を付けたあと上昇パターンを描いているトクヤマ、住金、日本ガイシ、三菱マテリアルといった銘柄も多数でてきています。
そろそろ個人の投資家も買いの主役として浮上する可能性があります。機関投資家が手を出しにくい低位株が人気を集めることが予想されます。プレス工業、東京建物、いすゞ自動車、TCM、IHI、双日、日本コークスなどが注目です。引き続きGMが破産法11条ないしは363条の適用申請など悪材料が顕在化した場合は、天与の買いチャンスであることが間違いありません。
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杉村富生 著書紹介
杉村富生 プロフィール

杉村富生(すぎむらとみお)
経済評論家・日本FP協会正会員
1949年・熊本県生まれ
明治大学卒業
証券専門紙勤務後、1991年独立。
ユニークな市場分析と語り口で、投資家に人気で講演などで活躍中。
日本証券業協会の投資啓蒙セミナーのキャンペーン講師として、幅広い年代層に投資のリスクと必要性を説いている。
■主な著書
「株の仕組み」(日本実業出版)
「規制緩和」(実業の日本社)
「株価は2極化する」(ダイヤモンド社)
「経済ニュースを読みとく本」(実務教育出版)など多数
■主な出演番組
「ファイナンシャルBOX](ラジオ日経)
「株スタ」(ラジオ日経)他
■主な掲載誌
「暮らしと利殖」
「東京スポーツ」
「オール投資」
「経営者界報」他
■その他活動内容
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