人生の目的はお金だ!というのは淋しいけれど、やっぱり幅を日利かせているのが、お金。
金が仇の世の中で、いかに迷わず惑わされずに生きていったらいいのか。
経済ジャーナリストの杉村富生さんが、山あり谷ありの人生模様が展開される兜町で、連綿と受け継がれる格言から体得した人生模様をつづるエッセイです。
Vol.109 国策に逆らうな!国策(世相)にカネを乗せよ!
2009年5月18日更新
日経平均株価(ザラバベース)は2009年3月9日の7021円を安値に、5月11日には9503円の高値まで一気に上昇しました。上昇率は35.4%になります。加えて8500~9000円ゾーンの累積出来高は1076億株に激増しています。もちろん9000円~9500円のゾーンは290億株、9500円~1万円ゾーンは53億株に激減します。日経平均株価9000円~1万2000円ゾーンは過去2年間、通常ベース比でほとんど売買が行われていません。いわゆる需給の真空地帯なのです。しかし。1076億株の出来高をひっくり返すのは容易ではありません。従って、短期的にはスピード調整(値固め)が必要です。
大崩れのリスクは乏しく、弱気になる必要はないと考えています。なにしろ、再三指摘しているように、パニックは政策の母!状態なのです。麻生政権は今や、何でもあり!の景気対策を打ち出しています。緊急経済対策の事業規模は56兆8000億円と過去最大です。さらに信用協会の保証枠は30兆円と10兆円も増加しています。
歴史を振り返ってみると、一定の条件がそろう時の政権はばらまき政策をやります。
その条件とは、
①党内の政権基盤が安定している
②反面、国民の支持率が低い
③総選挙が近い
④株安、不景気が続いている
小渕政権はまさにこの条件が揃っていました。
麻生政権も基本的には同じです。
ですから、株価急落の場面では、当局(PKO→株価維持活動)の買いが入るほか、より強固な政策対応が期待できます。
こういうときには、引き続き徹底した押し目買い作戦が有効です。悪材料がでて売られたところを買うわけです。おそらく当面の相場は、これまでと同じように実勢悪と政策対応の綱引きの展開が続くものと思われす。悪材料がでて売り込まれたとき、どれだけ勇気をもって買えるかが、ポイントになります。
ちなみに、予想される悪材料とは、6月1日に期限が迫ったアメリカGMの再建、国内的に予想外に厳しい決算発表数字などです。先ごろ行われたストレステストの結果はほぼ予想通りでした。主力19行のうち10行が合計746億ドル(約7兆4000万円)の資本増強が必要とされました。しかし、直前までのIMFの試算では2750億~5000億ドルの新たな資本が必要になるといわれていました。最大50兆円です。これは個別の銀行では絶対に無理です。しかし実際には、746億ドルにとどまっています。ちょっとおかしいですね。そうです。国家挙げてのインチキ(操作)が行われたのです。もちろん、これを非難はできません。この局面では最良の選択と言えるでしょう。しかし、問題を先送りしたのは事実です。投資家としては波乱の火種が残っていることを認識する必要があります。
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杉村富生 著書紹介
杉村富生 プロフィール

杉村富生(すぎむらとみお)
経済評論家・日本FP協会正会員
1949年・熊本県生まれ
明治大学卒業
証券専門紙勤務後、1991年独立。
ユニークな市場分析と語り口で、投資家に人気で講演などで活躍中。
日本証券業協会の投資啓蒙セミナーのキャンペーン講師として、幅広い年代層に投資のリスクと必要性を説いている。
■主な著書
「株の仕組み」(日本実業出版)
「規制緩和」(実業の日本社)
「株価は2極化する」(ダイヤモンド社)
「経済ニュースを読みとく本」(実務教育出版)など多数
■主な出演番組
「ファイナンシャルBOX](ラジオ日経)
「株スタ」(ラジオ日経)他
■主な掲載誌
「暮らしと利殖」
「東京スポーツ」
「オール投資」
「経営者界報」他
■その他活動内容
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