人生の目的はお金だ!というのは淋しいけれど、やっぱり幅を日利かせているのが、お金。
金が仇の世の中で、いかに迷わず惑わされずに生きていったらいいのか。
経済ジャーナリストの杉村富生さんが、山あり谷ありの人生模様が展開される兜町で、連綿と受け継がれる格言から体得した人生模様をつづるエッセイです。
Vol.115 選挙の季節到来が兜町に与える影響
2009年6月30日更新
ようやく沖縄の梅雨が開けましたが、本州はこれからが梅雨本番です。このところ、全国的に鉄砲水が発生するような集中豪雨に見舞われることが増えきました。大きな災害が起こらないことを願うばかりです。東京株式市場も、ここにきて波乱含みの展開になりそうな状況です。金融政策の出口(引き締め転換期の時期)論争、バーナンキFRB議長の「財政は健全化が望ましい」とのコメント、日本政府の景気底入れ宣言、「資本市場危機対応臨時特例法」(50兆円の株式取得枠)の成立断念など、早すぎる楽観ムードが気がかりです。
こうした状況では、当面慎重な投資姿勢が必要です。無理は絶対に禁物です。
当面は、
①できる限り利食いを優先する
②いたずらに買いポジションを膨らませない
③機敏な対応をとる(早乗り、早降り)
を心がけるといったことを、肝に銘じて行動することが大切です。とはいっても、外部環境や内部要因ともに、最悪期は脱しています。大崩れは考えにくいでしょう。
主軸株については、日柄調整が必要でしょう。従って、単純に株価が下がったという理由だけの「値ぼれ」の買いは厳禁です。先人は「高値見て下がった株に迷うなよ!甘い言葉は悪魔のささやき」と教えています。加えて、売り方の買い戻しはほぼ一巡しました。この結果、ごく一部の銘柄を除き、買い方だけが残された状況となっています。
また、買い手不在という状況もあります。外国人のリスク許容度は回復していますが、日本株を基本的にアンダーウエイトにしており、マインドの弱さが気になります。
さらに、これから7月の静岡の知事選、都議会選挙をはじめ、おそらく夏には衆議員の解散・総選挙と政治の季節を迎えます。現状では、与党(自民・公明)は大苦戦を余儀なくされ、もしかすると一気に政権交代の可能性も出ていきています。最悪の場合、自民党の内部抗争から「分裂」に発展する可能性もあります。それに、選挙の前にはどうしても手控えムードが強まるものです。政権交代が確実視されている状況下、「のんびり株なんか買っているときか」といった声が次第に高まることが予想されます。
マーケット内では、自民敗北のシナリオを市場の動乱要因だとネガティブに受け取る一方、ねじれ解消で具体的政策実現の道が開かれることによって、それがどんなものであれ、市場に方向感がでると好感する向きもあります。たとえば、政治こう着状態を嫌う外国人投資家の一部は、民主党政権樹立を歓迎しているともいわれます。いよいよ選挙の夏が始まります。結果が株式市場に与える影響を、しっかり見守り迅速に対応することが大切です。それに、1993年(細川政権の誕生時)は、結局、9~11月に日経平均株価は24%下がっています。
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杉村富生 著書紹介
杉村富生 プロフィール

杉村富生(すぎむらとみお)
経済評論家・日本FP協会正会員
1949年・熊本県生まれ
明治大学卒業
証券専門紙勤務後、1991年独立。
ユニークな市場分析と語り口で、投資家に人気で講演などで活躍中。
日本証券業協会の投資啓蒙セミナーのキャンペーン講師として、幅広い年代層に投資のリスクと必要性を説いている。
■主な著書
「株の仕組み」(日本実業出版)
「規制緩和」(実業の日本社)
「株価は2極化する」(ダイヤモンド社)
「経済ニュースを読みとく本」(実務教育出版)など多数
■主な出演番組
「ファイナンシャルBOX](ラジオ日経)
「株スタ」(ラジオ日経)他
■主な掲載誌
「暮らしと利殖」
「東京スポーツ」
「オール投資」
「経営者界報」他
■その他活動内容
銘柄情報メールマガジン「
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