人生の目的はお金だ!というのは淋しいけれど、やっぱり幅を日利かせているのが、お金。
金が仇の世の中で、いかに迷わず惑わされずに生きていったらいいのか。
経済ジャーナリストの杉村富生さんが、山あり谷ありの人生模様が展開される兜町で、連綿と受け継がれる格言から体得した人生模様をつづるエッセイです。
Vol.123 総選挙突入で見送り気分の相場展開
2009年8月25日更新
いよいよ次の日曜日に迫った衆議員議員選挙、最後の追い込みに候補者は必至の訴えです。東京株式市場はテクニカル的な調整ムードの台頭に加えて、総選挙突入とあって見送り気分の強い展開となっています。高値揉み合いというところでしょうか。総選挙については今のところ民主党圧勝と伝えられています。自民党は現有議席の300を半分以下に減らすことが予想されています。惨敗です。再起不能の痛手を被る可能性があり、政界再編が一気に加速するでしょう。株価は新政権発足(9月初旬から中旬)前後に一つの山を形成すると予測されています。基本的には売り上がりが正解ではないでしょうか。
とはいうものの、個別物色機運は極めて旺盛で、特にハイブリッドカー関連株と新型インフルエンザ関連株が人気を集めています。新型インフルエンザは8月というのに、猛威をふるっています。すでに死者が3人となり、重症者も増える傾向にあります。来週は首都圏でも2学期がはじまり、一層の流行拡大が懸念されています。今回の新型は時がたつにつれて毒性が増しています。また、タミフル耐性菌も出現するなど日々変化を続けており、関連銘柄は息の長い相場になりそうです。
一方、相場が大きく下落した上海ですが、中国の金融政策は5段階のうち、第1段階に入ったばかりであり、それほど神経質になる必要はなさそうです。中国の金融引き締めは、
(1)売出手形発行
(2)預金準備率引き上げ
(3)基準金利引き上げ
(4)貸出総量規制
(5)窓口指導
のパターンをたどりますが、
現在は(1)の売出手形発行という初期段階であり、気にする必要はありません。それに、中国は10月に建国60周年の記念式典の大イベントを控えています。この局面で景気抑制の施策を打ち出すことはないだろうと予測できます。
日本は、4~6月期の実質GDP成長率は前期比年率プラス3.7%という高い伸びを示しました。これは同期間のアメリカのマイナス1.0%、ユーロ圏のマイナス0.4%を大幅に上回っています。日本は先進国の中では最も早い底入れ、回復を示しています。この点については、外国人投資家も高い評価を与えています。
来週の今頃は選挙も終わり、大きな枠組みの変更が始まっていることでしょう。仮に民主党が社民党、国民新党との連合を重視して、政策をそのまま受け入れてしまうと、外交面がギクシャクするだけでなく国内的にも混乱が予想されます。選挙後をにらんだ動きに目が離せません。
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杉村富生 著書紹介
杉村富生 プロフィール

杉村富生(すぎむらとみお)
経済評論家・日本FP協会正会員
1949年・熊本県生まれ
明治大学卒業
証券専門紙勤務後、1991年独立。
ユニークな市場分析と語り口で、投資家に人気で講演などで活躍中。
日本証券業協会の投資啓蒙セミナーのキャンペーン講師として、幅広い年代層に投資のリスクと必要性を説いている。
■主な著書
「株の仕組み」(日本実業出版)
「規制緩和」(実業の日本社)
「株価は2極化する」(ダイヤモンド社)
「経済ニュースを読みとく本」(実務教育出版)など多数
■主な出演番組
「ファイナンシャルBOX](ラジオ日経)
「株スタ」(ラジオ日経)他
■主な掲載誌
「暮らしと利殖」
「東京スポーツ」
「オール投資」
「経営者界報」他
■その他活動内容
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