人生の目的はお金だ!というのは淋しいけれど、やっぱり幅を日利かせているのが、お金。
金が仇の世の中で、いかに迷わず惑わされずに生きていったらいいのか。
経済ジャーナリストの杉村富生さんが、山あり谷ありの人生模様が展開される兜町で、連綿と受け継がれる格言から体得した人生模様をつづるエッセイです。
Vol.127 秋相場は波乱含み
2009年9月30日更新
秋の大型連休もなんとか終わりました。高速道路1000円効果で、高速近くのアウトレットモールや観光地はにぎわったようですが、映画館やパチンコなどの近場のレジャー施設はあまり恩恵をうけなかったようです。この連休期間中に外交デビューをはたした鳩山首相にとっては、お疲れのお休みだったかもしれません。
さて明日から10月です。本格的な秋相場のスタートですが、この時期の株式市場は例年荒れます。というのも、海外のミューチュアルファンド、ヘッジファンド、年金などの海外機関投資の決算が10月~12月に集中するからです。日本の株式市場は委託売買金シェアの5~6割、先物にいたっては約8割を外国人が占めています。このため、外国人の動きによって大きな影響をうけるわけです。
今回の政権交代に対して外国勢は「改革が進展する」とおおむね好意的に受け止めているようです。しかし、彼らが民主党のマニフェストを十分に吟味して、その考え方を認識しているとは思えません。「自民党よりはまし」という程度ではないでしょうか。今後、政策テーマの分析が行われるにつれて、ダメージをうける可能性のある業種の明暗がクローズアップされるのではないかと思います。
このところのニュースで気になるのは、亀井郵政・金融担当大臣の発言です。東大の経済学部ではマルクス経済学を専攻し、大企業に非常に厳しい人で、金融業界には逆風が吹き荒れそうです。すでに、中小企業に対し貸し渋り法、返済猶予法の制定などを推進することを表明しています。金利だけでなく元本までも3年の猶予をということですが、この施策が通るとかえって貸し渋りが激化しないとも限りません。ちなみに、国内の中小企業向け融資、住宅ローン残高は280兆円と融資全体の7割を占めています。これらの民間取引が政府の介入によって影響をうけるのです。
ここにきて急激な円高がすすんでいます。1ドル=90円を突破するなどドルが売られています。1~8月のアメリカの財政赤字が1兆3783ドル(約125兆円)に膨らんだほか、アメリカの低金利が続いていること、新政権は円高を容認していることなどが円高の背景になっています。この円高でせっかく立ち直りかけていた景気に水を差し、輸出関連企業には大きなダメージになるのでは?と考えられます。どちらにしても気の抜けない秋になりそうです。
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杉村富生 著書紹介
杉村富生 プロフィール

杉村富生(すぎむらとみお)
経済評論家・日本FP協会正会員
1949年・熊本県生まれ
明治大学卒業
証券専門紙勤務後、1991年独立。
ユニークな市場分析と語り口で、投資家に人気で講演などで活躍中。
日本証券業協会の投資啓蒙セミナーのキャンペーン講師として、幅広い年代層に投資のリスクと必要性を説いている。
■主な著書
「株の仕組み」(日本実業出版)
「規制緩和」(実業の日本社)
「株価は2極化する」(ダイヤモンド社)
「経済ニュースを読みとく本」(実務教育出版)など多数
■主な出演番組
「ファイナンシャルBOX](ラジオ日経)
「株スタ」(ラジオ日経)他
■主な掲載誌
「暮らしと利殖」
「東京スポーツ」
「オール投資」
「経営者界報」他
■その他活動内容
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